2000年代に入ってから世界的ヒット曲にやたら"Someone" "Somebody"が使われている気がするんだが、一体どうして???
2013.06.13 Collum 第1話

個人的に最近ずっと気になっていたことがあります。気になって夜も眠れないんです。

ここ数年の世界的ヒット曲に奇妙な共通点が見受けられる気がして・・・。

まずはこの表を見てみてください。

不思議な共通点

3. Gotye -  『Somebody That I Used to Know』Youtube 再生回数:409,298,192

1. Kings Of Leon - 『Use Somebody』 Youtube 再生回数: 63,002,697 

5. Maroon 5 - 『Love Somebody』    Youtube 再生回数: 8,920,417     

4. Kodaline - 『All I Want』    Youtube 再生回数:3,093,895

2 .Adele - 『Someone Like You』 Youtube 再生回数:277,709,396

1.Kings Of Leon - 『Use Somebody』                       Youtube 再生回数:63,002,697

 

2.Adele -               『Someone Like You』       Youtube 再生回数:277,709,396

 

3. Gotye -             『Somebody That I Used to Know』  Youtube 再生回数:409,298,192

 

4.Kodaline -    『All I Want』                                           Youtube 再生回数:3,093,895

 

5.Maroon 5 -   『Love Somebody』                              Youtube 再生回数:8,920,417     

いやね、これ再生回数凄いじゃないですか。ご存知アデルなんて2億越えだし、ゴティエにいたっては4億越えですよ。

これワンピースでいったらとんでもないルーキーの登場ですよ。

なにより不思議なのは!!どの曲にも"Someone"  "Somebody"という単語が必ず楽曲の中で重要なキーワードとして登場し、

題名にも使われているってこと。これがどうしてなのか、てずっと悶々としてたんですよ。

でも、初めは何となくそういう曲が重なっただけじゃないのか、と考えていたんです。

まぁ仮説にしか過ぎないだろうな、と。

 

でも、先週Maroon 5の"Love Somebody"をYoutubeで見て確信したんですよね。

これ、今年の5月21日にアップされたんですけど、3週間余りで約900万回再生されてるんです。

つまり、世界的ヒットを飛ばすには"サムバディ"を使っておけば間違いない、とにかくサムバディが今キテる、っていう説を

ここに唱えたい。恐らく、マルーン5はヒット曲が欲しくてサムバディを入れてきたな、というのがミエミエです。

でもそれで予想通りに大ヒットするんだからびっくりしました。

 

これが例え宅録でも音楽を作っている者に見過ごせますか?このビッグウェーブに乗って、曲名に”サムバディ”を入れた曲を

作れば印税ザックザクですよ。

 

そこで困ったのが、日本語で”誰か”って歌詞で言われても全然ピンと来ないし、グッと来ないんですよね。

証拠に、”誰か”を効果的に使っている日本のヒットソングを聞いたことがない。

 

つまりそこに、現在における洋楽(世界的に聞かれる歌詞)と日本語の歌詞観との違いがあるのじゃないか??

と考えたってわけなんです。長くなりますがお付き合いください。

 

 

 

◆歌詞の中での"Somebody" "Someone"の使われ方

それで歌詞の内容なんですが。まぁ洋楽らしいっていうか。都会の孤独な心象風景をシンプルに描いた、って感じです。

君以外の誰かだって別に良かったっていう、やぶれかぶれソング。

これって"Use Somebody"と"Someone like you"ってどっちとも出てくるんですが、SomebodyとSomeoneの違いを調べてみると、

基本的には互換できて、Somebodyがより口語的、Someoneの方がより正式な言い方ということみたいです。

 

見てもらえば分かるんですが、とにかく”誰か”っていうキーワードが頻出する曲だと思います。

​うーん、でもやっぱり今聞いてみても市井の人々に頻繁にカバーされるほどポピュラリティのある曲だとは思えません。

 

それで、この違和感がしこりみたいに残ってたところにAdeleの大名曲"Someone Like Youが登場ですよ

売れるのも納得というか、素晴らしい曲だと思います。僕と同い年っていうのは納得できませんが。

で、良い曲だと思ったんですが、あれそういえばSomeone like youってKings Of Leonが歌ってたな、と思ったんです。

ちょっと歌詞を見てみてください。

話は遡りますが、最初のKings Of Leonの段階からかなり違和感があったんです。

一介のアメリカインディーロックバンドに過ぎなかったKings Of Leonがこの曲だけ

異様にバカ受けしたんですよ。当時リアルタイムで購入して聞いてたんですが、

確かにウォーオーオーのリフレインはキャッチーだけど、そんなにヒットするとは僕は全く思っていませんでした。

 

それがなぜか今やアメリカンアイドルやX-Factor(イギリスのリアリティ音楽オーディション番組)で頻繁にカバーされたり、今だってワンダイレクションのツアーで歌われたり、本当に大人気なんです。

 

 

I've been roaming around

Always looking down at all I see

Painted faces, fill the places I can't reach

町をさまよっては

目に付くものすべてを見下してた

化粧まみれで、同じ場所に集まって

俺には関係ないんだって

You know that I could use somebody
You know that I could use somebody

君以外の誰かとだっていい

君以外の誰かとだっていい

 

Someone like you, And all you know, And how you speak
Countless lovers under cover of the street

君みたいな誰か

君みたいな考え、君みたいなしゃべり方

数え切れない恋人たちが町に溢れてる

 

You know that I could use somebody
You know that I could use somebody
Someone like you

君以外の誰かとだっていい

君以外の誰かとだっていい

君みたいな誰かと

Kings Of Leon-「Use Somebody」一部抜粋

Off in the night, while you live it up, I'm off to sleep

Waging wars to shape the poet and the beat

I hope it's gonna make you notice

I hope it's gonna make you notice

夜、君が遊んでいるころ 俺は眠りにつく

詩とビートを形にするための戦いさ

君が気づいてくれるといいんだけど

君が気づいてくれるといいんだけど

Someone like me
Someone like me
Someone like me, somebody
俺みたいなやつに

俺みたいなやつに

誰かが


Go and let it out
Go and let it out

吐き出しちまえ

吐き出しちまうんだ

Someone like you, somebody
Someone like you, somebody
Someone like you, somebody

君みたいな誰かと

君みたいな誰かと

君みたいな誰かと

 

Never mind, I'll find someone like you
I wish nothing but the best for you too
Don't forget me, I beg
I remember you said,
"Sometimes it lasts in love but sometimes it hurts instead,"
"Sometimes it lasts in love but sometimes it hurts instead,"

 

でも気にしないで 他に誰かあなたみたいな人を見つけるから

私もあなたの幸せだけを願っているわ

「私の事忘れないで」ってお願いした
「忘れないよ」ってあなたは言った

「愛が続く時もあれば、心が痛む時だってあるんだ」
「愛が続く時もあれば、心が痛む時だってあるんだ」だって

Adele - 「Someone Like You」一部抜粋

うわーかなりせつない歌詞ですね、これ。

正直、この歌の主人公は引きずってますよね。結局あなたみたいな誰かを見つけてみせるから、なんて、

それめちゃくちゃ未練たらたらじゃん、みたいな。もし本当に心の整理がついていれば、あなたとは違うけど、

必ず他にいい人を見つけるから、っていうメッセージになる気がします。

 

一見 Kings Of LeonのUse Somebodyの中で使われているSomeone like youと意味合いが違うと捉えがちなんですが、

どうしようもない心の痛みから、あなたみたいな誰か、を探している点では似通ってるのではないか、と。

で、なぜか僕には、あなたみたいな誰か、って歌われても、全然ピンと来ない。

だって、あなたみたいな誰か、ですよ!???

それって誰????みたいな。

 

 

But you didn't have to cut me off
Make out like it never happened and that we were nothing
And I don't even need your love
But you treat me like a stranger and that feels so rough
No you didn't have to stoop so low
Have your friends collect your records and then change your number
I guess that I don't need that though
Now you're just somebody that I used to know

 

Somebody  (I used to know)
Somebody (Now you're just somebody that I used to know)

でも何もそんな風に俺のことを切り捨てなくても良かったんじゃないか?!

まるで二人の間には何も起こらなかったかのように

もう君の愛なんか欲しくないんだ

ただ俺のことをまるで知らない人かのように扱ってるのが辛かっただけ

そんな風に必死に俺のことを避けなくても良かったんじゃないか?

自分のCDを友達に取りにこさせたり、携帯の番号を変えたり

別にもう俺には必要ないんだけどな

俺にとって今の君は、ただ昔よく知っていた誰か、なんだ

 

誰か・・・ 以前は知っていた

今や君は記憶の中の誰か・・・

Gotye - 「Somebody that I used to know」一部抜粋

これまた随分女々しい歌詞です。

こんな曲が4億回再生されたってどんだけ失恋の痛みを人類は引きずってるんだっていう。

 

これも最初聞いたときはヒットするとは思いませんでしたね・・。多分だれも予想してなかったんじゃないかと。

だってイントロがすげーひょうきんな感じだし。歌声はスティングそっくりだし。

ただサムバディついた曲ヒットするんじゃないか説は頭の中で浮かんできてたので、ひょっとしたら!?とは思ったん          ですが。そしたらとんでもないことになりました。

 

これってでも、かつて一緒にいた人が今では赤の他人に見えるっていう心情は理解しやすい感じがします。

だから僕はこの曲聞いたときに、あぁ前2曲の Someone like You=あなたみたいな誰か、っていうのは

これぐらい距離が存在する感じなのか、と。こう何となくシルエットは浮かぶんだけど、肝心のその人の顔は

ぼやけてて上手く描けない感覚。

 

で、次の曲。KodalineのAll I Wantなんですが、これって唯一タイトルにSomebodyが使われてない曲なんですよね。

でも超重要なフックのところでガンガン使われているんで見てください。

 

When you said your last goodbye, 
I died a little bit inside.
I lay in tears in bed all night,
Alone without you by my side.

 

最後に別れの言葉を聞いた時

心の中で何かが壊れた

一晩中,ベッドに寝たまま泣いてたよ

もうそばには誰もいない

ひとりぼっちの状態で

 

But If you loved me, Why'd you leave me? 
Take my body, Take my body.
All I want is,  And all I need is,
To find
somebody. I'll find somebody.

 

愛してるなら、好きだったって言ってくれたのに

それならどうして出て行ったんだ?


一人にしないでくれ

連れていって欲しい

今の僕が望むのは

他の誰か新しい人を見つけることだ

だからきっと見つけてみせる

君じゃない別の誰かを

Kodaline - 「All I Want」一部抜粋

今回の曲の中では一番再生回数が少ないですが、まだアルバムも発表してないし、この段階でロックバンドで300万回再生ってのは

かなり凄い。まぁUKロック好きならチェックしてると思うけど。個人的にはこの曲が一番好きです。PVも泣けるし。

 

 

でも、思いましたよ。うわー、またSomebodyが使われてる!!!って。

聞いてもらえれば分かりますけど、とにかくサムバディにかける気持ちの乗り用が凄いです。

完全にキラーフレーズ用です。

 

 

歌詞の内容的には男版AdeleのSomeone like youって感じです。

愛してる人が去ってしまって、とにかく誰かに縋りたい気持ちというか。

で、これって感情的にピンと来るか、って言われると微妙だと思うんですわ。

 

失恋したときはとりあえず最初はその人に会いたいとしか思わないでは??

他の誰かを見つけなきゃ、って思うのは時間がある程度経ってからのように思うんです。

 

だって日本の曲でありますかね?

どうしようもなく好きな人にフラレたんだ。だから新しい人探さなきゃ、っていう歌詞。

僕の記憶の中では少ない気がします。

 

だから、僕のサムバディ論でいうとこれはサムバディ入れると売れるから、と言って狙って書いた曲だと思うんですよ。で、最後の曲。

 

I really wanna love somebody
I really wanna dance the night away
I know we're only half way there
But you take me all the way, you take me all the way
I really wanna touch
somebody
I think about you every single day
I know we're only half way there
But you take me all the way, you take me all the way

 

 

誰かを本気で愛したいんだ
一晩中夢中になって踊りたい
まだ道のりの半分だけど、君は僕を頂上まで連れてってくれる
てっぺんまで連れてってくれる
誰かに本当に触れてみたいんだ
毎日まだ会ったこともないきみの事を考えてる
まだ道のりの半分だけど、君は僕を頂上まで連れてってくれる
頂上まで連れてってくれる

Maroon5 - 「Love Somebody」一部抜粋

もはや、今まで話してきたこと簡単にまとめあげたような歌詞です。うわーストレートだなーっていう。

"どこかにいる誰か”についてド直球に想いを告白してる。とにかく誰かを愛したい、と。

 

でもこれの再生回数が伸びたことによって、今までの曲中の歌詞で歌われてきた”誰か”の正体が分かった気がしたのです。

 

◆”誰か”の本当の正体

で、まず見落としちゃいけないのが、日本語って3人称をあんまり使わない点。

"私"っていう一人称代名詞のバリエーションが多くあり、曲の中で描かれるのだって"わたし"と"あなた"っていう2人の世界の事が多い。

あんま彼が、とか、彼女は、とか、そういう歌詞は少ない。

それに比べて英語ってもっとしっかり一人称、二人称、三人称ってのがはっきり区別されてる。

HeもSheも歌詞によく登場するし、Somebodyだって三人称単数。

 

突如として内容が小難しくなってきましたが・・・、これだけのSomebodyが含まれる曲が売れるってことは、

洋楽圏の人々がSomebody=ここにはいない誰かを求めてるってことは想像するに難くないです。」

 

そう、そのまさかです。

今まで紹介した歌詞で登場するSomebodyって、結局神様や宗教のことだと思うんですよ。

なんというか、そこまで大げさじゃなくても、もう少しインスタントな神様っていうか。

で、似たようなまがいものは溢れてるしそれで欲望を満たす事できるけど、っていうのがKings Of LeonのUse Somebody

世界を形作ってくれたのはあなただったのに、どこかに行ってしまった、だから他の何かを探すよ、といっているのがKodalineのAll I Want。

 

散々引っ張っておいてその結論っていうのが申し訳ないんですが、

でも普通の恋愛対称としてもSomebodyだったら、それほどまでに洋楽圏の人は失恋ばっかしてんのか?

今現在の恋人に飽き飽きしてんのか?って話ですよ。

 

こんなに混沌・混乱し、行き詰まって、成長し尽くして、何が正解かも分からない世の中で、

そりゃあ信じられて縋りつける他の何か= Somebodyを求めたくもなる。はず。

 

でもGotyeのSomebody that I used to knowで描かれてるように、今大切な人もいつかは他の誰かに劣化してくし、

その"他の何か"に縋る感覚って殆ど存在しないものに頼るわけですから、不安定で儚いものだと思うんです。

求めるだからこそ、”誰か”を求める歌が洋楽圏で響くのかな、と。

 

じゃあなんで日本でウケなさそうだと考えたのは、さっき言ったように歌の中で三人称に感情移入する文化が存在せず、

基本的に無宗教モードだからじゃないでしょうか。

日本人が今宗教に代わる信じられるものを見つけようとするなら、お金や安定を求める傾向が強いはず。

去年、今年と東南アジアを旅したときも、Someone Like YouもSomebody that I used to knowもそこらじゅうで歌われてて

その人気具合を実感しましたし、逆に日本のサムバディ人気の無さを感じました。

 

さっきから印象論でしか話してない気がしますが、いいんです。

こういう文章は、自由に考える"見立て"が大事なのだ。たぶん。

 

そうです、"Somebody"を含んだ曲が世界で大ヒットを飛ばしているのは、

洋楽圏の人々が心の奥底・深層心理で神様や宗教にとって代わる何かを探し始めているから!!!

間違いありません!!!一件落着!!!

 

そして、日本で"誰か"をテーマに曲書いても1ミリも売れる可能性はございません!!!

Coldplayあたりが次回作で"Somebody"を冠した曲を発表したら、すごい売れそうだと思いません???

そしたらこの論考も確実に立証されますね。Coldplayさんいっちょお願いします。

 

それじゃあ今回はここらへんでお暇いたしますかね。

 

あ!!!!!!!!!!!!!!!!!!ここまで書いてきて気付いた!!

日本でもSomebodyが使われてて大ヒットした曲あった!!!!!!

織田裕二のLove Somebody!!!!!!!!!!!!!!

 

どうしよう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

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